機械仕掛けのツクリモノの話。
□ アンジェリークトロワ。

一部の人に引かれてしまう分類のゲーム第一段、アンジェリークトロワの感想です。
つまりは恋愛シミューレーション(?)なネオロマンスゲーム。
ただし、この恋愛シミュレーションというジャンルのゲーム全てにおいて言えることですが、シミュレーションとしては何の役にも立ちゃしません。
当然ですね。

これでシリーズとしては5作目(だったかな? シリーズ全部をやっている訳じゃないので、違うかも)ですが、おー、進化しているなーって感じです。
多分ね、女性の方なら(こういうゲームに特別に拒否反応を示さない方であれば)、それなりに楽しめるんじゃないかなと思うですよ。
男性の方は……どうなんでしょ?
そういう知り合いがいないので、解りませんが、世界観に拒絶反応を起こす方はいるかもしれないですねー。
守護聖やら、協力者たちは浮世離れしてるっつーか、いないでしょ、そんな人って感じの方々ばかりなのですが、私の場合、少女漫画読んでるみたいな楽しみ方をしているので、けっこう大丈夫です。
なので、一番のお気に入りは主人公キャラの子だったりします。
もう、なんていうか、可愛らしい顔してやっていることが外道なとこがまた素敵。(阿呆)
いや、自分で動かしているんですけど、プレイ中に外向けの顔と内向けの顔みたいのが存在しているように見えて、ぎゃー、外道な〜とか思ってしまうんです。

育成については、期限があるとはいえ、今回は邪魔してくるライバルさんがいないのでけっこうチョロイです。
かなり適当にやっていても、期限は守れるので、そういう意味ではやりがいが無くなってしまったのかもしれないです。
まぁ、このゲームにおいて育成は二の次でラブラブエンドを迎えるのが一番だと思うので、それでも一向に構わないんですけどね。
特殊条件を満たせば、協力育成ができるらしいんですが、別にそれができなくても問題が無かったりで、ちょっと無駄な気もします。
それよりも、守護聖同士を仲良くさせてぼっこんぼっこん建物を立てた方が効率がいい気がするんですよねー……。

音楽は、何となくですが、今回はFFチックな感じがしました。
ま、これは私の耳が勝手にそう感じただけで、実際は違うかもですが、プレイ中にふと思ってしまったんですね。
音といえば、今回はラブ度に関係なく挨拶の声が出るのでちょっと驚きました。
ラブ度が高くなって、溜息とか吐かれちゃったりした日にゃ、うきょ〜!(吐血)ってな感じですが、声優さんがけっこう有名どころさんが集まっていて、相変わらず豪勢です。
ただ、塩沢兼人さんがお亡くなりになってしまわれたことで、担当なさっていた守護聖の声がどうなるのかな〜とか思っていたのですが、ちゃんと変わりの声優さんが担当になられていて、その声も意外と似ていたので驚きました。
このお二方の声、似ていないと思っていたのですが、さすがプロ〜って感じですね。

さて、このゲームのメインであるラブですが、めちゃくちゃ恥ずかしいです。
現実と空想の区別は十分つけられているつもりですが、やはり恥ずかしいです。
また、声がいいだけに、恥ずかしさも倍増です。
なので、やっていると、めちゃくちゃ無意味にテンションが上がってしまいます。
そして、終った後には何だか燃え尽きてしまいます。
実際にそんな台詞を吐く人がいたら、間違い無く変人扱いでしょうが、好みの方とのイベント中には、テンションは最高潮まで上がってしまったりします。
つか、止めろー!とか思うのですが、乙女心は複雑です。(阿呆)
一転、好みの方でない方に甘い台詞を吐かれると、けっこう冷静です。
乙女心も微動だに反応しやがりません。(阿呆)
なので、このゲームを楽しむには好みの方を見つけることが重要かもしれません。
ちなみに、私はヘボなので、狙っている方とのデートはけっこう失敗してしまいます。
そーでない方の時は勘でガンガンいけるんですけどね。
勝負どころに弱いのですなー。

そそ、ありがたい機能としては、今回は告白イベントとEDムービーや特別なイベント時の写真(?)なんかが保存できるようになりました。
てか、今までなかった方が疑問のような気がしますが、更にはおまけのメッセージなんてものもあるようになって、今回はサービス精神が旺盛ねーとか思ってしまいます。
その機能については、プログラムを実行する時の不具合なのか、システムデータの書き込み時の不具合なのか知りませんが、大っきいバグが一つあったようですね。
けど、そのバグが告白イベントの方でよかったんじゃないかとは思います。
EDムービーの方だったら、最悪すぎですもん。
ただ、それに関して、メーカーさんの方では何の対処もしないような感じの事がHP上で発表されてたりで、そりゃひどすぎるねーって感じです。
まぁ、これ自体、発売からちょっとしか経ってない時期に耳にした情報ですので、何か別の対処法を取っているのかもしれませんが……。
でも、バグなんていうレベルじゃないミスだと思うんだけどなー……。
実行時の不具合ならROMの回収以外に手はない気もするんですが、システムデータ書き込み時の不具合なら、メモカに細工するくらいやってもいーのにとか思うんですけどね。

後は、今回から移動時のグラフィックが2Dじゃなく3Dのポリゴン(?)になったのですが、それがまた可愛いんです。
何よりもコレットの走る姿が可愛いです。
コレットは、2の時は可愛くねーとか思っていて、1のリモージュの方がどちらかといえば好きだったのですが、撤回です。
動きの一つ一つが可愛いです。
後、PS2だからか、ポリゴンがきれてしまうようなこともなかったと思います。
どーでもいーですけど、PS2は読み込みとか換気とかうるさいですねー。
デートでテンション上がってる時にギュルギュル言い出すと、けっこう萎えます。
DCもそうだけど、何故にあんなギュルギュル言うんでしょうねー。

あー、後、1や2は基本的に通常時とアニメーション時ではアニメーション時の方の絵が好みだったんですが、今回はどちらかといえば通常時の方が可愛いです。
アニメーションは、なんか絵的には少女革命ウテナのようで、アンジェリークは違うんでないの? とか思ってみたり。
別にウテナの絵が嫌いって訳じゃないんですけどね。
むしろ、好きだし。
ただ、それはウテナとしてで、ウテナとアンジェリークでは元絵が全然別物なので、似てはいけないと思うんですよねー。
それ以前に、手、抜いた? って気がしないでもなく、ムービーはちょっと減点対象ですね。
ED後の由羅カイリさんの絵は素敵です。
ラブラブ度が高くて、クリアした甲斐があったなーと思わせてくれます。
てか、私ってばいつの間にか、由羅カイリさんの絵が好きになってる…? な感じです。

これまで見たEDに関して言えば、光様が一番ダメダメな感じで、中堅・お子ちゃま組がよろしい感じです。
そして、隠し(全然隠しじゃないけどね)な彼が一押しだったりします。
この隠しな彼以外は、コレットにメロメロって感じがするのですが、この人に関してはコレットの方がメロメロって感じするのです。

ゲームに関係のないことを言えば、上でちょろっと書きましたが、このゲームに関して偏見を持つ人が多そうですが、それこそ現実と空想物の区別がついてないんじゃ……とか思ってしまいます。
現実とゲームを混同することの方が難しい気がするんですけどね?
私にとっては、ドラマを見るのも、小説や漫画を読むのも、ゲームやるのもそう変わらないんですよね。
更に言えば、その延長線上に絵を描いたり話を作ってみたりがあるんだと思うんです。
単純に言い直せば、ここで挙げた物は全部が作り物で、言い方を変えると『偽物』だっていうことが判っているんですよ。
まぁ、中にはそれが判らない人もいるのかもしれませんが、偏見を持つ人もその判断がつかないのかなーとか思ってしまいます。
そういう訳で、作り物を作り物として見られる方にはお奨めしたい作品です。


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